2013年6月1日土曜日

WHITE ALBUM2(Leaf)

日本の美少女ゲームで最も評価されている作品!!



数多の美少女ゲームが存在する昨今で、トップレベルで評価されているゲームが二つ存在します。

一つは「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」と言う作品です。
昔の作品ではありますが、私もいつかプレイしてみたいと思っています。

そしてもう一つはこの「WHITE ALBUM2」なのです。

エロゲー批評空間の平均値で統計を調べるとYU-NOが一番で、
中央値だとYU-NOを抜いてWHITE ALBUM2が一番になります。

批評空間だけで作品を評価するつもりはありませんが、
事実として、たくさんの人が素晴らしいと絶賛する作品なのです。

というわけで、プレイしてみました♪
本来なら「WHITE ALBUM」の方からプレイすべきなのかもですが、
2の方からプレイしても全然問題ないという意見を聞いたのでやっちゃいました。笑

プレイして、確かに2だけでも問題なくプレイできる作品でした!
前作を知らないと理解できないようなシナリオは、とくになかったと思います。

序章である「WHITE ALBUM2 -introductory chapter-」は学園物です。
二人のメインヒロインと出会います。

そして「WHITE ALBUM2 -closing chapter-」はその三年後で、進学後の話になります。
三人のサブヒロインも加わった新しい日々を描いています。

内容は完全に三角関係物と言えます。
主人公、ヒロイン、そして友人達の苦悩を、とことんまで描いた作品です。

…シナリオライターの丸戸史明氏の本気が伺える作品だと思います。
彼の作品には、ホームコメディ調のシーンが多い気がしますが、
今回の作品は重苦しい雰囲気がメインで、おふざけはありませんでした。

私が一番ひきこまれたのは雪菜というヒロインの心理描写でした。
キャラクター性が重視されるゲームが多い中、
こんなに(ある意味)自分勝手で、まさしく人間的なヒロインは初めてです。
簡単に言うなれば "実際に居そう" なのです。
好きだからこそ、大好きだからこそ苦しむその姿はとても痛々しいです。

今まで出会った作品の中でここまで「純愛」を感じたものはないです。

とくにサブヒロインである小春ルートはやばかったです。
ファミレス内の雪菜がもう…。
そりゃ泣きますです。

ちなみに、魅力的なヒロインが多数登場しますが、
攻略順はあまり気にせず大丈夫です。
どうしても気になる方は

(イントロ)、
デジタルノベル、
(クロージング)、千晶、小春、麻里、雪菜、
(coda) ノーマル、かずさ、雪菜

で問題ないと思います。

原画は、なかむらたけしさんなのですが、正直私は素晴らしいと思いました。
大きなリボンなどのアクセサリーをつけていたり、
髪の色が赤色や青色であったりすると、
萌え作品的要素が強くなる気がします。
基本的に黒髪で、比較的地味に見えるキャラクターのルックスは、
シナリオとの相性を加味して絶賛できるものだと思います。

もちろんその上での、あの絵は苦手だという人もいらっしゃると思います。
私も好みの絵柄ではありませんが、作品の雰囲気とマッチしていて良かったです。

BGMは基本ピアノです。
こういった点でも作品の味を出してくれています。
作品内で音楽はとても重要なファクターだと思うのですが、
雰囲気重視ということが心底伝わってきます。

全体的にとても調和のとれた納得の作品なのですほんと。


…ですが、私が少し嫌だった点を二つほど述べてみたいと思います。

一つは主人公の春希君です。…というか、麻里ルートの春希君です。
責任感が強く、「俺が悪い」という考えをする主人公なのですが、
どうして麻里ルートだけ「裏切るんですか!?」とか言って
他人のせいにする主人公になってしまったのか疑問です。

共通部分で主人公の心を抉るイベントが確かに発生し、その直後ではありますが、
麻里ルートだけ異状でした。唯一納得しかねるルートでした。


もう一つは、作品に対する文句などではなく私の個人的な問題です。
本作はつくりが妙に現実っぽい分、実際にありそうなんです!
登場人物のスペックはいささか非現実的ですが、
悩んだり塞ぎこんだりする描写が生生しいんです。

なので妙にリアルな分、少し自分と重ねてしまうところがあるのです。
そういったこともあって、完全に綺麗ではなくても幸せそうなハッピーエンドを、
私は自己と比較してしまって逆にきつかったです。

…痛いほど雪菜の気持ちとか分かりますです。

ある意味私との相性は良くない作品だったのかもしれません。


とは言えど最優秀レベルの作品であることは否定できない事実です。
秀逸すぎる心理描写以外の点ではオリジナリティがあまり見受けられない気がしますが、
それでも尚、納得の評価であります。

ある意味疲れる作品になるかもしれませんが、
純愛系作品が好きな人はもう是非手をつけてほしいです。

…お父さんとお母さんのどちらかなんて選べないように、
二人の異性を心から愛する気持ちもしょうがない気がします。


「捨て犬はなぁ…一度心を開いたら、もうどうしようもないんだぞ?」


ランクS-!

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おまけ: ~プチ情報~

「おい、依緒」
「回文?」
っていう回文ネタと、
血の契約ネタは丸戸さんの過去作品である、「ままらぶ」でも使われてますです。

あと千晶の劇はLeafの「痕」ですね!

それと知り合いに教えてもらったのですが、
依緒の声優が「ガルパン」のゆかりとのことでした。笑

最後に -introductory chapter- は何周かする必要ありです。
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2 件のコメント:

  1. こんにちは、すぴかです。

    WHITE ALBUM2、プレイおつかれさまです。
    あろみにかさんのレビューを見る限り、この作品は虚構でありながら現実に近いお話だとうかがえます。
    普通、あまりに現実的な話だとユーザーが引いてしまう恐れがあるものの、むしろ引き込んでしまうゲームなんですね。

    レビュー読んでるだけで凄いゲームだと伝わってきました!

    素晴らしいゲームに出会えて良かったですね(*^_^*)

    返信削除
  2. こんにちは、すぴかさん。

    本当に、今までで一番心理描写のエグい作品でした。笑
    でも良い作品に出会えたなぁと心から思います。

    すぴかさんも、マイガールという
    素晴らしい漫画に出会えてグッジョブです!(>ω<)

    返信削除

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