2013年1月7日月曜日

SWAN SONG(Le. Chocolat)

本当に久しぶりの極上レベルの作品!!!!!



ずっと気になっていたシナリオライター
瀬戸口さんの有名作品です。
…すごかったです。


舞台は大地震により崩壊した世界です。
しかも外は大雪という、、。

温泉のシーンなど、おちゃらけた場面もときどきありますが、
基本的に終始シリアスで重たい雰囲気です。
とりあえず避難場所として逃げ込んだ教会で、偶然出会った男女六人。
この六人が物語の中心になります。

シナリオに関しては秀逸としか言いようがありません。
群像劇を繰り広げるこの作品なんですが、
異なった価値観を持ったキャラクターの視点を
丁寧にえがいています。

それぞれの正義、その根拠などを、違和感なく描写している瀬戸口さんのシナリオには感服でした。
また、非日常的な世界の混乱や登場人物の生への執着なども
迫力ある文章で、私も思わずどきどきしてしまいました。
ストーリーの続きが気になって、あっという間に終わってしまいました。

昨今はキャラクターの個性重視な作品が多い中
ここまで濃厚なシナリオは久しぶりで、個人的に大満足です!

…もちろん、キャラゲーも大好きなあろみにかですが、、。笑

グラフィックに関しても、文句ありませんでした。
綺麗な人物画には非常に好感がもてました。
背景なんかも、作品の雰囲気を出してくれてます。
プレイヤーをゲームの世界に溶け込ませてくれるような、
それくらいに作風に合ったイラストです。

立ち絵を使わず、表情のみのグラフィックが随所に出てきますが
これも面白い試みだと思いました。

システムに関しても特に私は違和感を感じませんでした。
スキップが高速なのは助かりました♪

攻略順がとくにありません。
選択肢を間違えるとバッドエンドに直行することもあります。
エンド自体は二種類しかなく、ノーマルエンドの後、トゥルーエンドが出現します。
攻略は難しいわけではないので、自力で大丈夫と思います。


さて、このゲームの内容について
触れてみたいと思います。

まずキャラクターなんですが、
司、慎、拓馬、柚香、雲雀、あろえ
の六人が教会で出会ったメンバーです。

ここで、あろえは障害を持っているキャラクターなんですね。
そして唯一、群像劇の中で心理描写のないキャラクターです。
ひょっとしたらライターが書けなかったというのもあるかもしれませんが、
プレイヤーは、あろえだけに関してはその心理を
予測することしかできません。
雲雀や司があろえの一見理解不能な行動について考えるシーンが
ありますが、あはりこのあろえというキャラクターは
「SWAN SONG」という作品のテーマの鍵なのかもしれません。
ノーマルエンドに関しては非常にそれが顕著だったと思います。

他にも柚香や拓馬といった、ある意味非常に人間臭いキャラクターもいて、
彼女達も物語において重要な人物です。
群像劇だからこそ理解しやすい彼等の心境は、
この物語の醍醐味だと思います。

そして個人的に大好きな、そしてシナリオライター瀬戸口さんの嫌いなキャラクターが田能村慎です。
ひょうひょうとした彼のキャラクターは、あろえ程でないにしろ、作中で異質です。
私はある意味彼こそ人間らしいキャラクターだと思っています。


これはあくまで、私の推察です。
変なことを、間違っていることを、申し上げているかもしれません。

おそらく作者の狙いで、田能村慎とは
「格好良いキャラクター」ではないのかと。

そして、作者が田能村のことを嫌う理由は、
必死ではないからではないでしょうか。
あっ、、もちろん色んなことに必死なんですが、
田能村は悩まないんですよね。
一見強いんですよ。

ですが私は彼の臆病さが大好きなんです。
臆病で、弱いから、客観的なのではないでしょうか。

作中なにかに対して期待ということを田能村が一切しないのも、
みんなをまとめている立場だから冷静に、というだけでなく、
期待しすぎて裏切られるのを恐れているのもあるかもしれません。

ある雲雀とのシーンでそれが少し表に出ている気がするのです。


…私、勝手に深読みしすぎですね、、。笑


というかみんな必死で
登場人物は基本的に皆好きです!!><



さて、まだプレイしていなくとも興味を持っていただけた方が
いらっしゃるかもしれません。

一応プレイ前に理解してほしいのが
可愛い作品では全くありません。
暗くて、見方によっては退廃的な作品です。
ほんわか和むようなゲームではないですよ!!!

舞台環境が過酷なため、グロいシーンも出てきてしまいます。
個心的には、雰囲気や印象をプレイヤー促す触媒として、
素晴らしい程に作用していると思いましたが、苦手な方はご用心をです!
実際私も、効果的にテンション下がりました、、。笑;
…他にも嫌な気分になるようなシーンがあり、
繊細な方だと少々人間不信になってしまうかもですよ~(^^;)

実際「鬱ゲー」と呼ばれることもあるそうです。

私は鬱ゲーにしろ、萌えゲーにしろ、好き嫌いはありません。

ただこの作品を特別好きな理由は、
「人間」をきちんと表現しきれているところです。
「優しさ」であれ「汚さ」であれ、とことんまで感情や価値観を
描いてくれる作品は本当に大好きです!!!!


プレイ済の方はいろんな考察サイトを見てみることをお勧めします!
人物の心理描写など、いろいろ意見がでていて面白いと思います。


最後にこの作品に対しての私の疑問を!!!!
あわよくば竜華樹様に忠告した謎の政治家さん、答えてください!


…災害?


今回の記事は解りにくかったと思います。
万人受けではないでしょうが、私はかち押しです!!!(≧u≦)ノ


ランクS!!!


4 件のコメント:

  1. こんにちは、すぴかです。

    SWAN SONGはすごくやりたいゲームの一本です。

    極限下での人間の本質を表現できる作品は少ないので、素晴らしいゲームだと思います。
    いや、まだ未プレイで安易に素晴らしいとは言わない方がいいですね。
    それでも、そう感じさせるほどのオーラをこのゲームから感じます!

    あろみにかさんがいつにも増して長文レビューを書かれてるので、近いうちにプレイしたいと思います(^^)

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    返信
    1. すぴかさん、こんにちはです(*^-^*)

      プレイする前から、私もオーラを感じていました。笑
      そして、期待を裏切らない内容でしたよ♪

      わたしは「こなかな」をプレイしたいのですが、
      今ちょっとプレイできないので、うずうずしてますorz

      それと、すぴかさんお勧めの「神樹の館」をゲーム屋さんで
      探してみたのですが、見つからないです><
      プレイしたいゲームがたくさんです^^;

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    2. 神樹の館、パッケージ版あまり見かけないですよね。
      ダウンロード版という手もあります。
      でも、PCゲームの箱ってなんか好きなのでソッチの方買いたくなります。
      あくまで僕の話ですが(笑

      お互いプレイしたいゲームたくさんありますね(^_^;)

      削除
    3. 私も、どうも箱で購入したくなってしまいます!

      ちょっとずつ積みゲーを終わらせていますが、
      良いゲームに巡り合えると幸せになります!(≧へ≦)

      たくさん、幸せの可能性があるということですょ♪笑

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